高く飛び込め「ラブライブ！虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」第3話
3話にして初めて登場した単語「ラブライブ」＝スクールアイドルとそのファンにとって最高のステージ。自分のファンならそこに出てほしいと思っている、と思っているせつ菜。期待されるのは嫌いじゃないせつ菜だが、上昇志向が仇となりメンバーと衝突してしまう。上ばかり目指していて互いが好きなことが出来なくなったら意味が無い、せつ菜は自らの活動に幕を引こうとする。
音楽室でのやり取り。せつ菜の移動に伴う話者の立ち位置の変更が印象的。/立ち位置をそのままに侑が返答しようとするも、位置どりが悪く歩夢が割って入ることになる。
「私が話してみてもいいですか」菜々/せつ菜を屋上に呼び出す侑、生徒会室から屋上への過程が長ったらしく続くのが印象的だ。階段を上ればそこはステージだという前振りは1話から一貫している。
せつ菜を同好会に呼び戻そうとする侑。「私がいたらラブライブに出られない」「だったらラブライブなんて出なくていい！」。「スクールアイドルの全国大会みたいなもの」というあいまいな認識だからこそ言える言葉だ。「スクールアイドルがいてファンがいる、それでいいんじゃない？」台詞に合わせたカメラの切り替えが良い。ラブライブがどうとかいう話は問題ではない、ミニマルなライブ観が提示され、最高のステージという制約が取り払われる。侑への期待に応えるべく（音楽室でのやり取りのアンサー）、せつ菜は始まりの歌を歌い出す。
誰にも邪魔されない位置関係、侑のポジショニングの修正が光る。/こちらでも音楽室と同様の動きがある。
ダンスシーン、「DIVE！」の叫びとともにせつ菜の背後のスクリーンが青空から海中に変化する。束の間、画面の上下が逆転している！上昇志向はそのままに、天地をひっくり返して海へ飛び込んでみるその動き。歩夢やかすみのダンスシーンとは異なり小物がほとんど無いシンプルな画面だが、おかげで上下反転がすっと入ってくる。
画面の反転によって高みを目指す姿勢がそのまま深さに繋がる。ステージ前面に映る上向きの矢印が反転し、そのまま深く潜る推進力へと変化する効果。海底に映る自身に触れ、水しぶきとともに海面と青空が広がる。窓枠が印象的な音楽室や生徒会室から続いていた閉塞感から一気に解放されるかのような爽快さだ。
同好会の再始動のため互いに気を遣いあって仲直り、というヌルい話にはならない。勢いはそのままに飛び込んだ結果、いつの間にかメンバーの高さがそろっている海抜ゼロメートルのステージ上！炎も水も同時に映る画面を目にした後にはなんだか説得力がある。既存の枠組みを取っ払う思想をそのまま引き継いだ、勢いのある映像が良かった。
虹ヶ咲お渡し会at横浜レポ
12月23日(日)アニメイト横浜にて開催された、ラブライブ！虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 お渡し会 全国TOKIMEKIリレー(第7走者、中須かすみ役相良茉優さんの回(第2部(タイトルが長い!)))に参加することができたので、備忘録もかねてそのレポートをしておきます。
会場にはキャストが登壇するための壇が前方にあり、それに向かって参加者用の折りたたみ椅子が十数行×十数列用意されていました。当選時に通知された整理券番号順に前から座っていくシステムだったのですが、自分は160人中140番台だったので大分後ろの方に座りました。
開演時間になると相良さんが登場し、「こ～んに～ちわ～♡みんなのアイドル、かすみんだよ～♡今日は、かすみんに会いに来てくれてありがと～♡みんなに元気を届けられるように、お渡し会がんばっちゃいま～す♡」みたいなセリフ(記憶が曖昧なので、雰囲気で雑に補完しています)を披露してからお渡しタイムに。キャストの近くにはLantisのスタッフが数人いて、お渡しもの(スクフェスで利用できるシリアルコード、番号はなんと相良さんの手書きでした(16文字*160人*2部=5210もの文字の羅列を書かれていて、お疲れ様です…))をキャストに渡す人(?)や捌けさせる人、ムービーを撮る人(後で見返したりするんでしょうか)などがいました。お渡し時間は一人当たり30秒弱あった(気がする)のでゆっくり自分の番が回ってくるのを待っていたのですが、相良さんの声量があったおかげか(これが声優!)、後ろの方にいても会話がけっこう聞こえてきました。内容は、
スクフェスの経験値10倍なので寝ずにお渡し会に来ました→私も昨晩2時くらいまでプレイしてた、お渡し会後も走るつもり / ソロ曲『ダイアモンド』についてどこそこがよかったと伝える人 / 2サビ後の「L・O・VEかすみん」(「L・O・VE(←顔文字っぽい)かすみん」)「合格♡」のコーレスをする人 / μ's、Aqoursでカバーしてみたい曲は？→μ'sだとにこぷり(!)・Aqoursは恋アク / デュオトリオを組むなら誰と？→「う～んと～、かすみんと一緒だとかすみんの可愛さの影に隠れちゃうかもしれないんですけど～、やっぱり人気なせつ菜先輩とか果林先輩とか一緒だと、かすみんの人気も上がるんじゃないかなって思います♡」(若干黒いキャラっぽくなってしまったんですが、なんとか考え出した回答がこれという感じです) / 仕事が大変なので応援メッセージをもらう人 / 誕生日が近いのでお祝いメッセージをもらう人 / ○○(遠くの場所)から来ました→大変だったね～(僕の前の人は中国からやってきたようでした) / Abemaのイメージガール優勝おめでとう、最後の早押しのときの顔が真剣でよかった→ちょっとガチっぽくなっちゃったよね～(苦笑い) / (参加者の)名前がかすみなのでかすみんからかすみ先輩への応援メッセージ / 推しを決めかねていたがこのお渡し会でかすみん推しになった / プロジェクト開始時から虹ヶ咲のことを応援していた / 受験勉強が近いのでアドバイスをください→「やっぱり～、集中できる時間を作ることが大事なのかな～って思います、なんか真面目な回答になっちゃったけど…あ！あと、勉強してる時にかすみんのことを思い出したら、勉強に集中できるんじゃないかな～って思います♡」 / コラボカフェ行ってきました / 『ダイアモンド』良すぎて100回聴きました
など、さまざまなやり取りがなされており、後ろで聞いていて終始にやけをこらえていました(周囲のスタッフは一切表情を変えていなかったのですが、毅然とした態度をとるのは大変だよな～と勝手に思っていました(単に見慣れているだけかもしれないです))。僕自身はTOKIMEKI Runnersの注目ポイントはどこかを聞いたのですが、「う～ん、かすみんのことになっちゃうんだけど、かすみんのポーズでこういう(両手を握りに脇を締める、肘を上げる、両手を開き上に大きく腕を広げる)のがあるんですけど～」『気持ち高まって』のところですか?「そうそう、そこのかすみんのポーズと、あとその時横ででかすみんを立てている?しずくちゃんがいて、そういう二人の関係性(!)も見どころかな～って。あと、やっぱり落ちサビのかすみんのソロ！もポイントだと思います♡」のような会話?ができたので満足でした。映像をもう一度確認してみると、気持ちの高まりを象徴するかのような半音ずつ上がるバックの曲(一番も同じですが…)と、身体での表現がかっちりはまった、素晴らしいワンコーラスだと改めて思いました。しずくとかすみの掛け合いも個人的に気に入っていたので、言及があってこちらも気持ちが高まってしまいました(デュオ、やるとしたらしずかすはけっこういい線じゃないかと思います)。
全体的な雰囲気としては、キャラクターの性格？もあってか笑いや拍手が所々で湧き出るような明るいものだったと感じました。特に、「かすかすは…」「かすみんです！」といった定型のコミュニケーションを、半数近くの人がしていたことも印象的でした(これは12/08に行われた生放送番組『ラブライブ！虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会スペシャル生放送 TOKIMEKI First Run☆彡～あなたと一緒にトキメキたい！～』(長い)にて、相良さんが「もし話すの迷ったら私の場合かすかすって言ったら『かすみんです！』って答えるから…」と話していたことも大きかったと思います(生放送見ている人はやっぱり多いんでしょうか(もしくはその場でその定型を習得したか(後半になるにつれ、相良さんのツッコミが食い気味になっていて面白かったです))))。コーレスにも同じ役割があると思うんですが、何かしらのコミュニケーションに"成功"したという体験は、ファンから見た演者への心理的近さを縮めることにつながると(勝手に)思っているので、そういった場に立ち会えたことは割とおもしろかったなと思います。
幸い虹ヶ咲の活動は五日後、そして年が変わっても毎月見ることができるので、これからもゆっくり追っていこうと思います。今月はエマ単推しでいこうかな～と思っていたのですが、今日くらいはかすみんに投票することにします(と思ったら今日はすでに投票していたので明日こそは…)。
